俳優の井上芳雄さんと大輔さんとの対談、「SWITCHインタビュー 達人達」。
お互いの共通点も考え方の違いも受け止め合いながら進められた二人の対話は
常に高みを目指しながら努力し続ける30代男子の本音トークが満載でした。
番組冒頭での大輔さん紹介はバンクーバー五輪の表彰式リンクインのシーンから。
TBSチャンネルさん提供の「LOVE ON THE FLOOR」映像もあったのにはびっくり!
ナレーションでもインタビューの場面でもLOTFのことに触れてくれたのが嬉しかったです。
そして、井上さんの大輔さんご指名理由も。
インタビュー中にも舞台表現者としての視点にハッとさせられる場面が多々ありました。
『フィギュアスケーター髙橋大輔。
日本のエースとして一時代を築いた元祖・氷上のプリンス。
2010年のバンクーバーオリンピックで
フィギュアスケート日本男子初のメダルを獲得した。
競技から引退したあとはスケートだけでなく
ダンスパフォーマンスで新たな境地を開いている。』
I 「フィギュアってスポーツであってスポーツでないというか、
僕がやっているエンターテイメント…魅せる世界とすごく近いんじゃないかなぁって、
芸術性っていうのがすごくあるのが面白いと思ってて。
曲が表現するものを伝えたいとか、得点とは関係なくてもそのスケーティングの部分で
自分のこだわりというか、表現を追求しいてるっていう印象があったので、
ぜひちょっと話を聞いてみたいと思って…はい、指名させていただきました。」
I 「なんか妖精みたい! 魔法を使ってる人みたいに見えますね。
スポーツというよりは、すごく素敵なものを見てるっていう…
素敵な表現を見ているって気になりますね。」
初めて訪れたスケートリンクで、初めて生の滑りを目の前にしての井上さんの言葉は
感激した気持ちを素直に表現されていたのだろうなぁという印象を受けました。
滑る大輔さんを「妖精」に比喩したのはジブリ映画「思い出のマーニー」の
米林監督さんと同じ、お二人とも男性であり芸術に関するお仕事に携わっている方。
大輔さんの類い稀なるアーティスト性が認められたことはファン冥利に尽きます!
井上さんと大輔さんはこの時が初対面だったのですね~
「はじめまして」「よろしくお願いします」と挨拶をしながらの握手も爽やかな二人。
大輔さんのスピンを見て回転の速さと軸の強さに触れていた井上さん、鋭いです!
『世界選手権をはじめ何度も世界の頂点に立ってきた髙橋。
その魅力は豊かな表現力にある。
ジャンプのタイミングは曲の流れを重視、演技と音楽を一体化させる。
そして曲が持つ世界観を全身で表現する。このスポーツでありながら
芸術性に満ちたスケートに観客は魅力されていくのである。』
2011年NHK杯FSブルース映像に合わせてのナレーションは
「フィギュアスケーター髙橋大輔」の素晴らしさを明確に伝えてくれていましたね。
プログラムの中に溶け込むように繰り出される大輔さんのジャンプはどれも逸品、
この時の爽やかすぎた(本人談w)ブルースも大好きな演技のひとつです。
「曲に合わせて体を動かすのが好き」な大輔さんは演技中のジャンプでも
耳から聴こえてくる音楽に身体の動きを無意識のうちに合わせるタイプ。
そんな持って生まれた才能と、スケートでもバレエなどの芸術作品でも
大輔さんが若い頃から良いものに触れさせてきた長光歌子コーチのご指導の賜物。
それらがジャンプも含めて一つの表現豊かな作品を生み出していくという
大輔さんの氷上パフォーマンスへと繋がってきたのでしょう。
スケートを始めたきっかけ
「どちらかというと多分スポーツ好きではないです。
僕はダンスやミュージカルとか…(の方が好き)」
と話した大輔さん、このとき一気に井上さんは大輔さんとの距離が縮まった様子(笑)
昔の貴重映像や写真も初めてみるものがいろいろありました。
スケートとの向き合い方と自身の置かれた環境に苦悩したり、
初めての五輪で苦い経験をしたり、様々な経験を積み重ねて大怪我を乗り越えて、
2010年には日本フィギュア男子初の五輪銅メダリストとなった大輔さん。
「前向きになったことなんてないですね、めっちゃネガティブ」
「どうやったらポジティブになれるか分からないです」
と言いつつも「なんとかなる、なんとかする」とよく口にしていたように、
最後の最後、大事な場面で思い切った潔さを発揮して結果につなげられる人。
引退後のNY留学だって、スッパリとスケートから一旦離れるための大きな決断。
「悪くはなかったけど何も吸収しなかった」と自嘲気味に話してはいたけれど。
あの8ヶ月があったから今があり、どんな経験も無駄なことはないという立証だったと感じています。
ダンスデビューを果たしたりキャスターの仕事をしたり新たな分野に挑むとともに
またフィギュアスケートの場に戻ってきてきてくれたこと、心の底から嬉しく思っています!
「一番やってて、現役に戻ったというか、気持ちの面で…」
「あの時間はしんどかったけど楽しかったなぁと思いますね」
「こういうことをやっていくのが自分は一番好きなのかなっていう風には感じれたので…」
みっちり3週間のレッスンで素晴らしいダンスパフォーマンスを魅せてくれた「LOTF」、
大輔さん自身が実り多き経験だったと実感できていることは
語っているときの表情からも明らかに見て取れました。
ただ、エッジに乗って術っているときの方が陸で踊るよりもバランスが取りやすいというのは
大輔さんのようなスケーターならではの感覚でしょうね~ド素人には想像が付きません(笑)
「大きな漠然とした夢はカンパニー」
選手としてはジャンプが弱かったりするスケーターでも
舞台俳優のようなポジションで活躍できる場があればそこを目指してくれる、
そんな目標となるカンパニーができたら…という壮大な夢をテレビを通じて語ってくれたこと。
今回の対談で最も嬉しく感じた大輔さんの言葉でした。
大輔さんならきっと実現できる、そう強く信じて応援しています!
番組前半は井上さんが大輔さんの練習場所を訪問、
後半では大輔さんが井上さんの稽古場を訪問。
コメディタッチの舞台リハーサル中、俳優さんたちの熱い演技に
大爆笑しているところとか、帰り際に「おもしろかったです」と声をかけたりとか。
初対面から間もないはずなのに井上さんに「いい人でしょ?髙橋さんって」
と言わしめるところはさすが、大輔さんの人柄の良さはすぐに伝わるものなのですね。
井上さんの言葉を上手に引き出していた大輔さん、いつもの身振り手振り付。
「ネガティブ」「ポジティブ」は表裏一体という井上さんの結論に納得。
夢や理想があってそこに向かって頑張っている人は無条件で美しく素敵だなぁと思います。
大輔さんも井上さんも自分自身がいるポジションをわきまえて客観的に考えながらも
勇気を持って新たな分野の開拓に向かっていっているところが共通していて。
お二人が持つ魅力を深く知ることが出来た充実した1時間の対談番組、ありがとうございました!
大輔さんと井上さんの「SWITCHインタビュー 達人達」、
再放送は12月14日(水)24時~25時、NHK Eテレにて。
ぜひ多くの方に見てもらいたい対談です!!
http://www4.nhk.or.jp/switch-int/2/
昨夜の「フィギュア」スケートTV!」は『全日本チャンピオンズ・ザ ベスト』
過去のチャンピオンたちの演技映像を特集してくれていた中で、
一番最初に紹介されたのが2006年全日本FSオペラ座の大輔さんでした。
映像を見終わっての西岡アナからのコメントが熱い!!
「いやすごかったですね~高橋大輔さんの2006年のあのストレートラインと前で
歴史の年表が変わってるくらい、あれが男子の人気になる礎の大会だったと思うんです。
改めて見てみて、あのストレートラインはいまだにゾワッと来ますね」
「本人が常に人生ベストの演技に2006年の全日本を出してくるんですけど、
ガッツポーズも改めて見てみると他の大会でなかなかあのガッツポーズ出してないですから、
やっぱりちょっと特別なたいかいだったのかなって気がします」
このあと、CM入り前の提供バックにチラっと大輔さん真央ちゃん。
そしてCM明けで紹介されたのが2006年全日本FSチャルダッシュの真央ちゃん。
「幼いころから大人に変わっていく、その狭間のような時期だったと思うんですけど
プログラムもどんどん大人っぽく、振り付けも変わっていった時期」と八木沼さん。
地元・名古屋での全日本で直前の怪我もあったという西岡アナからの情報に
リンクから上がるときの涙の訳が少しだけ分かったような気がしました。
同じ年の全日本優勝、大輔さんと真央ちゃんの2006年のFS演技。
UP主様に感謝してお借りします。
◆Mao Asada 2006 Japanese National FS (English commentary)
https://youtu.be/TejVKsatBLk
◆Daisuke TAKAHASHI 2006 FP
https://youtu.be/kWBI97-tSP0
今年のGPファイナル、全試合結果が出ています。
http://www.isuresults.com/results/season1617/gpf1617/index.htm
次はいよいよ全日本。真央ちゃんの真央ちゃんらしい演技を楽しみに待っています!
雑誌「フィギュアスケートLife」twitterからの耳寄り情報が
昨夜の「フィギュアスケートTV!」放送中に。感謝してお借りします。
https://twitter.com/fskating_Life/status/807602475712712704
#フィギュアスケートTV をご覧の皆さま、次号「Life Vol.8」の連載「フィギュアスケートをつくる人・支える人」では本日のゲスト・西岡孝洋アナウンサーのインタビューをお届けします。あの名実況の舞台裏や、詳細な実況資料も大公開! 12/22の発売をどうぞお楽しみに。
西岡アナの名実況と言えば、この大輔さんの2006年全日本もそうだし
バンクーバー五輪、2010年世界選手権、その他にもいろいろあると思いますが
今度の掲載記事の中でも選手たちの貴重なエピソードをいろいろ教えてもらえそうですね。
発売されたらぜひチェックしてみたいと思います!
yocco
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SWITCHインタビューの大輔さん&全日本2006のだいまお
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