「フィギュアスケートはすごくドラマ性が強い。
音楽と肉体表現が見事に相まって、そしてアスリートの技術も含めて
“うわぁー”っていう瞬間を創り上げていたので、
それがもし物語の中に入っていったらどうなのだろうと前から思ってたんですね」
「光源氏を髙橋さんのイメージをなるべく魅力的に使いながらやりたい」
「光源氏というのは何でみんなに愛されるのか、何をもっているんだろう、と。
どこか影があるんだけど、それによって人は惹かれてしまう、っていうような
『月光かりの如く』の光源氏というふうに考えてこのタイトルを付けています」
「氷艶2019」の演出を手掛ける宮本亜門さんが今年2月、
大輔さんと対面したときに語られた今作品の構想。
光源氏のイメージを大輔さんと重ね合わせるところにメインを置きながら、
新たに氷上に描き出していく壮大なストーリーに強い意欲を示されていたことが
言葉の端々から伝わってきます。そんな亜門さんに対して大輔さんは…
「僕も明るい感じじゃないので、結構根暗なので…」
「びびってますけど(笑)
すごいチャンスだと思っているので
本当に嬉しいです。楽しみです。」
2人の笑顔でのやりとりに、演出する側とされる側との関係性が
この先どのように濃密になっていくのかワクワクさせられた5月の特番。
今改めて振り返って見ていました。
放送日が近づいてきた「news every.特別版 氷艶2019」、
亜門さんオフィシャルからのお知らせ。ありがとうございます!
https://twitter.com/amonmiyamoto/status/1150535075294875648
地上波特番に未放送映像を追加した日テレプラス版、
合宿中の最新映像も入っていれば尚嬉しいのですが…
放送枠はたっぷり1時間半、開幕前の予習に必見の番組です!
◇07月21日(日) 13:30〜15:00 日テレプラス(CS)
「news every.特別版 氷艶2019 高橋大輔が挑戦!氷上の源氏物語【日テレプラス版】」
https://www.nitteleplus.com/program/stage/hyoen2019_sp.html
こちらも「氷艶2019」の個人的予習のために…と思って昨夜見ていた
BS11イレブン「京都浪漫 悠久の物語」、源氏物語と紫式部の特集。
https://www.bs11.jp/education/kyoutoroman-yuukyuu/
今から1000年ほど前、平安の時代に生み出された「源氏物語」が
作者の紫式部自身の人生や当時の貴族社会の有様を如実に反映し、
実在の人物になぞらえて描かれていたことを史実や専門家のお話を交えながら
とても分かりやすく解説してくれていた番組でした。
また、滋賀の石山寺や京都の廬山寺、紫式部のお墓や供養塔など、
紫式部ゆかりの地を巡る映像には地図や交通アクセス情報も添えられていました。
物語の主人公、光源氏の話も色々と興味深いものばかりでしたが、中でも印象的だったのが
紫式部が7日間こもって源氏物語を執筆したとされる石山寺でのエピソード。
石山寺の責任役員の女性がこんな言葉で伝えてくださっていました。
「ちょうど7日目、中秋の名月の日だったんですけども、
お堂の外を見ると月が出ていて琵琶湖のおもてにその月が美しく映っていたんですね。
それをご覧になった式部さんの脳裏に物語が浮かんできた、
それが源氏物語の一節であった、というお話も残されております。」
水面に映る月を見て須磨の帖から書き始めたというところに
「月の光をうつす孤独な貴公子」である「氷艶」の光源氏がすぐ連想されました。
また、平安朝文学の研究者である京都先端科学大学の教授の女性は
光源氏について番組終盤にこんなことを語られていました。
「光源氏は名前こそ、というか、あだ名は『光』なんですけども、
彼は天皇になるということが出来ない、愛した人とも結ばれない、
だからあだ名は『光』、心は『闇』というのが光源氏です。
そういう中で彼は人生を模索していくわけです」
「会者定離」
会うものは必ず別れる運命にあるという世の中の無常を表す仏教の教えが
その根底にあると言われる源氏物語ですが、作者の紫式部がその物語を描きながら
切なく儚い人生について自分自身にも世の中にも問いかけているという解説が
思いがけず私自身の心に響いた味わい深い特集番組でした。
大輔さんが源氏物語ゆかりの地として訪れた野宮神社、
黒木の鳥居のこともこの番組内で映像とともに紹介されていました。
また、豪華な六条院邸宅の解説も。
大輔さんがその模型を見てとても驚いていたのを思い出しました。
今度の日テレ特番でも京都を旅しながら光源氏のイメージや
源氏物語の世界観を思い描く大輔さんがじっくり見られそうですね。
そして、今まさに合宿中の大輔さんたちは亜門さん演出の物語を
物凄い勢いで完成形へと創り上げていく途中にあるのですね
矢内康洋さんTwitterとInstagram、大輔さんへの驚愕の言葉にドキドキしました。
https://twitter.com/Koyo_Yanai/status/1150249880566128641
https://www.instagram.com/p/Bz4fSIlgOeb/
氷艶の台本を手にしてる座長さん、お芝居には台詞もあるのでしょうか?
キャストの皆さんも認める座長の求心力と統率力、
それは「表現者・髙橋大輔」としてのありのままの姿が
自然なかたちで周囲に伝播しているのでしょうね。
昨日は全体稽古はお休みだったそうですが、
平原綾香さんや柚希礼音さんや鈴木ゆまさんは個々のお仕事へ、
その他のキャストのみなさんはそれぞれリフレッシュされたみたいですね。
福士さんオフィシャルブログには「24時間じゃ足りない。」濃密な稽古の日々と
氷上のスタクリたち、オフ日のほっこりするサプライズエピソードが綴られています。
https://ameblo.jp/seiji-fukushi/entry-12493815790.html
https://ameblo.jp/seiji-fukushi/entry-12493987431.html
西田美和さんオフィシャルブログにも団結するキャストたちとグッズ、
InstagramにもUPされています。
https://ameblo.jp/nishidamiwa/entry-12494165831.html
https://www.instagram.com/p/Bz5s7ckJvDf/
オフを楽しむSarryさんInstagram、波打ち際の氷艶の文字がイイ感じ。
ハッシュタグに主演の大輔さんの名前も。
https://www.instagram.com/p/Bz5I0oKA5tX/
氷艶合宿もいよいよ大詰め、主演の大輔さんもキャストの皆さんも
その団結力が演技に活きてくるような良いお稽古が積めますように。
氷上で生き生きと演じる大輔さんのスケートが見られるのを楽しみにしています!
「氷艶」を控えての「25ans 8月号」インタビュー記事、
取材秘話の続編をようやくじっくり読むことが出来たこの連休。
大輔さんが氷上で演じる上での「音の捉える才能」を自己解析している前半は
なかなか凡人には理解しがたいところも多々あって驚くばかりw
やっぱり大輔さんは感性の人であり、アーティスト気質なのだという結論に達しました。
後半部分で語られた自分でゾーンに入ったと感じた演技について、抜粋でお借りします。
★25ans8月号 髙橋大輔選手の取材秘話、続編をお届け!【パフォーマンス編】
[25ans オンライン 2019.07.12]
http://www.25ans.jp/lifestyle/skate/daisuke_190712/
■自己評価ベストの演技は?
過去のご自身の演技で好きなものを尋ねてみました。
「好きな演技というか、ゾーンに入った演技といえば、2006年全日本の『オペラ座の怪人』と、2012年国別選手権の『ブルース フォー クルック』この2つですね。次点が2011年の札幌NHK杯での『イン ザ ガーデン オブ ソウルズ』」とのこと。ゾーンに入るとどのような感覚になるのでしょう。
「ゾーンに入ると“失敗する気がしない”という感じがしますね。でも最初からゾーンに入っているわけじゃないんですよ。1本目のジャンプを決めて、2本目も決めて“よし、もうこれで来たな!”みたいな流れです。特に、2012年の国別選手権のブルース(フリー演技)は失敗する気がしませんでした」
「2006年全日本のオペラ座の怪人(フリー演技)でゾーンに入ったのは、最後のストレートラインステップの前ですね。普通、最後のステップの段階になると、最後の最後でもう疲れていて足に影響が来るはずなんですけど、このときは最初からもう一度プログラムがフルでできると思うくらい。『これからもう1回、滑れますよ』といえるくらいパワーがわいてきていて、こういう感覚は初めてでしたね。どちらにしても、何も考えなくても体が勝手に動いて、(ジャンプを)跳んだら絶対おりられるだろうという確信もあって。でも頭のなかはすっごい冷静なんですよね、ゾーンにいるときって」(髙橋選手)
バンクーバー五輪フリーの「道」が挙がっていませんが、この演技はゾーンに入るまでには行かなかったのでしょうか?
「バンクーバー五輪は感情が高ぶっていたので、頭のなかは冷静じゃなかったです。『道』は、ジャッジの1人に花を差し出す振付があるんですが、五輪本番でそのタイミングがバッチリ合ったところはよかったです。(花を差し出した)相手がおじさまで、女性ではなかったので相手がとまどったかもしれませんけど(笑)。『道』の演技でゾーンに近いといえば、五輪後のトリノ世界選手権のほうかなと思います」(髙橋選手)
※記事より抜粋
◆高橋大輔本人セレクション ゾーンに入った演技3選
◆2011 Daisuke Takahashi NHK Trophy SP EURO SPORT ドイツ語版
2006年全日本の「ファントム」、2012年国別「ブルース」、そして2010ワールド「道」。
3つの演技を集めてくださった動画と、2011年NHK杯SP VASもお借りしました。
『会場と一体になれて底知れぬ力が出て勝手に体が動いて全く疲れない』、
そんな“ゾーン状態”に入った演技のことはこれまで様々な取材などで
大輔さん自身が語ってきたと思いますが、次点のVASの話は初めてかも??
このプログラムの衣装がお気に入りという話はあったと思いますが
今改めて見てもその衣装とパフォーマンスと音楽の世界観のすべてにおいて
素晴らしい演技だったなぁと。(ドイツ語解説の翻訳も絶賛の嵐でしたね!)
緊張感に満ちた試合会場の中、滑りながら自分で「来たな!」と感じて
失敗する気がしなくてパワーが湧いてきて、でも頭の中は冷静で。
そんなゾーンに入った演技のときの状況を語ってくれた今の大輔さんのコメントを
念頭に入れてまたリピする名演技は格別なものがありました。
そして記事の最後、やはりプログラムを演じる上でストーリー性よりも
音楽から受けたイメージそのままを大切に滑る大輔さんは健在でしたね。
現役復帰シーズンのSP「The Sheltering Sky」も衣裳は映画の世界観を崩さないまま、
演技自体は見る側に自由な解釈を委ねてくれるスタンスはかつての現役時代と変わらず。
そこが髙橋大輔選手の演技の大きな魅力なのだと改めて感じました。
現役に復帰して2年目となる2019-20シーズンは始まったばかり。
まずは目の前の「氷艶」に全力を注いで大輔さんなりの光源氏を演じ切れますように。
そして、その後の競技で魅せる緊張感の中での情感豊かな滑りも楽しみにしています!
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